普段何気なく使っている言葉でも、「そういえば、この言葉の由来はなんだろう?」と、ふと疑問に思うときがありませんか?
実は外国生まれの「外来語」だったなんてことも。
そこで今回は、「フランス生まれの日本語」をいくつか紹介します。言葉に関するプチ情報もたっぷり載せていますよ。
あれ?「プチ」って・・・
日本語になっているフランス語15選
パン
“croissant” は、もともと「三日月」という意味。三日月のようなカタチをしているので、そう呼ばれたのだそうです。
日本語では「クロワッサン」ですが、フランス語の発音は「コワソン」みたいな感じです。
ミッキーとミニーも「コワソン」って言ってますよ☟
“pain” は「パン」、“chocolat” は「チョコレート」という意味。つまり、「チョコパン」ということですね。
日本語の「パン」はフランス語から来てるのかな~と思ったんですが、どうやらポルトガル語の “pão” が元になっているようです。
パンは、安土桃山時代(1,500年代)にポルトガルから伝わったのだそうです。安土桃山時代といえば、信長と秀吉の時代。
殿もパンを食べていたのでしょうか・・・?!
飲みもの
“café au lait” の “café” は「コーヒー」、“lait” は「ミルク」という意味。
フランスでは、一般的にカフェオレは朝食のときに飲むものなんだそうです。いわゆる「ラテ」は、フランス語で “café crème”(カフェ・クレム)と言います。
スイーツ
日本で「クレープ」と言ったら、生クリームたっぷりの甘いスイーツをイメージしますよね。
でも、フランスではお菓子のほかにも、ハムとかチーズ、野菜を包んだいわゆる “食事系” クレープも一般的なんだそうです。
“gâteau au chocolat” の “gâteau” は「ケーキ」という意味。つまり、「チョコケーキ」という意味ですね。
“pain au chocolat” は「チョコパン」で、“gâteau au chocolat” は「チョコケーキ」なんですが・・・フランス語だとオシャレに聞こえるのが不思議ですね。
ちなみに、とろ~りとろける「フォンダンショコラ」もフランス語。“fondant au chocolat” と書きます。
“fondant” にはもともと「とろける」という意味があるようです。
“mille-feuille” の “mille” は「1,000の」、“feuille” は「葉っぱ」という意味。
何層にも重ねられた生地と、葉っぱのような見た目からそう呼ばれているそうです。
ちなみに、フランス語で「2021年」と言うときに、この “mille” が登場します。「2021年」は、“deux mille vingt et un”(ドゥ ミル ヴァンテ アン)です。
“deux” は「2」、“vingt” は「20」、“un” は「1」です。
フランス語で『1,2,3,4…』ってなんて言うの?数字の読み方まとめクリスマスの定番「ブッシュドノエル」。
“bûche” は「丸太」、“Noël” は「クリスマス」という意味です。つまり、「クリスマスの丸太」・・・見たまんまですね。
「サンタクロース」ってフランス語でなんて言うの?クリスマスに関するフランス語は、こちらで紹介しています☟
フランス語で『メリークリスマス』ってなんて言うの?Xmasの仏語まとめ“marron” は英語かと思いきや、フランス語なんですね。栗は英語で “chestnut” と言います。
ちなみに、“marron” には「茶色」という意味もあります。
仕事
お菓子職人の「パティシエ」、洋菓子店の「パティスリー」もフランス語。「パティスリー」は、“pâtisserie”。
フランスでは、パティシエは国家資格になっているそうです。ちなみにチョコレート専門の菓子職人は、“chocolatier”(ショコラティエ)です。
ワインのエキスパート「ソムリエ」もフランス語。
パティシエと同じように、ワイン王国フランスではソムリエも国家資格になっているそうです。日本では、日本ソムリエ協会と全日本ソムリエ連盟がソムリエ認定をしています。
ちなみに「ワイン」は、フランス語で “vin”(ヴァン)と言います。
赤ワインは “vin rouge”(ヴァン・ルージュ)、白ワインは “vin blanc”(ヴァン・ブラン)、ホットワインは “vin chaud”(ヴァン・ショ)です。
場所
「ブティック」というと、何だかちょっとオシャレなお店のイメージですよね。
でも、フランス語の “boutique” は、単に「お店」という意味。洋服店に限らず、小規模なお店全般のことを言います。
例えば、「おみやげ屋さん」は、“boutique de souvenirs”(ブティック・ドゥ・スヴニール)です。
フランス語の “marché” は、「市場」という意味です。
地元でとれた野菜やくだものを売っていたり、大きいところだと肉や魚・花などを売っていたり。
ちなみに、「ファーマーズマーケット」は “marché fermier”(マルシェ・フェルミエ)。「クリスマスマーケット」は “marché de Noël”(マルシェ・ドゥ・ノエル)と言います。
その他
「プチ情報」とか「プチ整形」とか、プチには「小さい」という意味がありますよね。
フランス語の “petit” も「小さい」という意味です。逆に「大きい」は “grand”(グラン)。
フランス語では、「S」サイズのことを「P」(petit)、「M」サイズを「M」(moyen)、「L」サイズを「G」(grand)と表すことがあります。
過去に一度も体験したことがないことなのに、すでにどこかで体験したことのように感じることを「デジャヴ」と言いますよね。
“déjà” は「すでに」、“vu” は「見た」という意味です。つまり・・・そのまんまの意味ですよね。
日本でも人気のシルク・ドゥ・ソレイユは、カナダ生まれのサーカス団。
“cirque” は「サーカス」、“soleil” は「太陽」という意味。つまり、「太陽のサーカス」という意味なんですね。
「アレ?でも、なんでカナダなのにフランス語なの?」って思いますよね。実は、シルク・ドゥ・ソレイユが誕生したカナダのケベック州は、フランス語が公用語になっている地域なんです。
ちなみに、シルク・ドゥ・ソレイユの本部は、ケベック州のモントリオールという街にあります。